宝物裏3
宝物 裏 3
「あらまあ。そうだった。アンクにプレゼントするつもりで表へ出たんだったのに!」
もう夕方を過ぎているのに、じっとりと汗をかく。
昼間程ではないが・・・。
ケーキは比奈ちゃんと知世子さんが大好きだから食べてもらおう。
女の子ってホントケーキに目がないよね〜〜。
あの2人でケーキバイキング〜っとか言ってよく行くもんね〜。
明日来て速攻食べて、ワンホールすぐなくなるんだろうね。
どこにはいるんだろう?あのワンホールが・・・。
2人だよ?女の子はたくましい。ある意味。
お客さん来るっていうのに食べてるもん。あの2人。
ケーキを冷蔵庫に入れて、また表へ出る。
アンクの好きなもの?何なんだろう?
俺のお金だからって遠慮して、俺のもの欲しがるのかなぁ?
いや、アイス大量に買ってるけどね・・・。
俺もなんか買おっと!
もうこの時間帯だし、新宿までくれば露店でいろいろ売ってそうだね?
何がいいかな?
この前レザーのブレスレットあげたし、ネックレスも・・・。
指輪は?いい考え〜〜!!
ピコーン!って今来たんだよね!!
そういえば木の指輪みつからなくなちゃったけど、きっと部屋のどこかに
おっこってるんだろうな。
指輪売ってる露店、露店・・・。
またあげる物安物になっちゃうけどいいよね?
プレゼントして・・・R18なんてやっちゃたりなんかして・・・R20かな?
「フフフフフ。」
あっ!ヤバい。
変態かオタクに見られる。
オタクは別に偏見はないよ?
ねぇ?分かって〜〜〜。
ってバカか俺は。
そんなことより・・・。アンクは赤が似合うからアルミニウムのシンプルな指輪。
なぜアルミニウム?
それはアイス買ったら殆どないからです。
俺はというとこれまたアルミニウムの銀の指輪。
何で俺がアンクの指、薬指・・・「フフフフフ。」ヤバい。
薬指の大きさ知っているかって?
この前寝てるとき測ったわけですよ。リボンで縛って。
今それ持ってるんだ〜〜!!
知世子さんが“もうすぐお給料出すわよ〜〜”って言ってたからね。
あっ!この前ギュッとした時体格がどこのくらいか分かったし。
服もいいなぁ〜。
アンクレットなんて女の子のもので、パンツしか履かないって当り前か!だから
いらないと思ったけど一応測っといたの。
「フフフフフフフッ」
ヤバイ。俺また?声に出してた?
まあいいや。
は露店で何かいいもの見つければいいと思ったし。
俺的にはさんまのまのま○まちゃんみたいの着てほしいんだよね。
顔でてるやつね!プックプックで可愛いじゃない?超―かわゆし〜。
もちろん髪の毛も出してだよ。
想像だけでイッちゃいそう。ヤバいね。俺。
暑さにやられてるのかも・・・。
買おうかな?って思ったけど高い!!
でもこの前より全然いいでしょう?
足が見えるわけじゃないし?
脚線美だったなぁ〜アンクの足。
あとあの恥ずかしげな表情!!たまんないね!!
ご飯何杯でもイケちゃいますって感じ。
見えそうで見えないとこ?
実はというと・・・服一枚って嘘。
あれ、ガーターベルトも履いてもらってたんだよ?
よく着てくれたなぁ〜〜と思う。
やっぱ、俺の事好きなんだな〜〜アンク。俺もだけど。
別にこういうの嫌いじゃないのかな〜〜?
昔アンクの恋人がいて、そいつが俺みたいに男だったりして。
じゃなかったら俺のブカブカ上着とガーターベルトなんてしない!
昔の男に嫉妬する!!
俺の知らないことたくさん知ってると思うと頭に血がのぼる。
アンクは俺が初めてで欲しいのだ。
俺だって男の初めはアンクを抱きたいと思うし・・・。
さっきいい露店見つけてお客は俺1人で考えにふけちゃったからお店の人困ちゃってるよ。
さ〜〜てどれがいいかなぁ〜。
“この赤い指輪と銀の指輪なんてお勧めですよ?”
「あっ!ホントだ。シンプルで可愛い。」
「でもこれ18Kじゃないですか?」
“高くないから、うち安さで勝負してるから気にしない。”
“それに君たちのための指輪だからね?”
映司は全然聞いてはいない。
指輪をじっと見つめながら
高いだろうけど、この際買っちゃえ〜〜〜い!!
これならアンクもしてくれそうだな〜〜「フフフフフ。」
“お客さん彼女にあげるんでしょう?今笑いましたよ?フフフフフって”
「・・・・・・」
「あのそれはいいとして大きさなんですけど、このリボンと大きさが合えば
いいんですけど・・・。」
“ぴったりですよ”
「え?」
“いえいえ何でもありません。ん〜〜そうですね。きっとぴったりだと思います。”
“それにしても彼女薬指細いですね?”
「そうですか。それにしてもよかった。」
「俺のはどうだろう?」
“ぴったりですよ”
「え?」
“独り言ですよ。合わせてもらって構わないですよ?”
「ええ。ぴったりですね。良かったぁ〜これ気に入ったんですよ〜」
“薬指にお兄さんがするってことは、彼女にも薬指?”
「まあそうですね。こういうのって恥ずかしいですね。」
“なんか若々しくていいねぇ〜それにしても彼女の薬指細いよね。”
「そうですか?よく分からないんですが・・・。」
“何せ店の中で一番小さいやつだから。小指は除外ね!